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オードリー・ヘプバーンのファンです。最近は色々とオードリーに関して調べています。
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なお、画像や文章の無断転載はお断りします。

©おしゃれ泥棒 オードリー・ヘップバーン!by みつお


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84.オードリー・ヘップバーンに関するデマ その8:ダイアナ・メイチックの伝記

オードリーは自伝を書きませんでした。決して書こうともしませんでした。
というのも、人間は1人で生きているのではない、どうしても他の人の事まで書かないといけないから、ということで、他の人の暴露的なことまで書いてしまう自伝を良い物とは思ってなかったようです。

自伝は文字通り“自分で書く伝記”なのですが、それが無いオードリーには、他の人が書いた伝記がたくさん存在します。(なぜかネットで自伝と伝記を一緒だと思っている人がいる…。全くの別物ですよー。)
そしてそのうちいくつかは日本語にも翻訳されています。

内容は本当に色々で、オードリーの本当に近しい友人などにインタビューしたもの、当時の映画会社の資料を調べたもの、オードリーの家系を調べたもの、単に既存の伝記を寄せ集めたようなもの、オードリーへの愛情が感じられるもの、感じられないもの、など、さまざまです。

これだけたくさん、いまだに出ているという事は、オードリーは今でも “お金になる” んでしょう。
そこに目をつけた、金儲けだけのために書かれた伝記というものも残念ながら存在します。

その中で、決定的に世の中に害悪を垂れ流しているオードリーの伝記があります。それが
ダイアナ・メイチックの伝記!

これが日本で発売された1994年当時の本の帯のキャッチコピーを見てみましょうか。

《死を予感したオードリーが全人生を語り尽くした!! 最初で最後のヘプバーン公認の評伝》

この本のウリは、オードリーが実際に会ったり電話したりで、この著者のインタビューに答えて語った、ということでした。

もちろんそしたらどの伝記よりも信頼度が増しますよね。
この本だけで語られている事もたくさんありました。

それまではチャールズ・ハイアムの伝記に基づいて書かれていたオードリーのことは、この本の出版と共に、一気にこの本を参考として書かれる事になりました。

でも、内容はオードリーらしからぬ発言が多々出てくるんで、最初に読んだ当時から“おかしいなぁ…。”という感じはしたんですよね。

オードリーって、一緒に仕事をしたスタッフたちの苦労を思って、決してどの作品も悪く言わない人だと言われてたんですよね。
でもそんなオードリーが“あの作品は最低だった。”とかって発言をしてる。
今までのオードリーの言動からはかけ離れてたんですよね。

それまでのオードリーファンなら、なんか根底に流れてるオードリーの性格が違う、というのを感じるんですよね。ここで描かれるオードリーは、オードリーの顔をした別人。

すると!1998年に出たバリー・パリスの伝記の最後の方に、このメイチックの本を読んだ息子ショーンや最後の恋人ロバート・ウォルダーズが激怒し、メイチックを訴えた事が書かれていました。

なんと、ダイアナ・メイチックがオードリーと会ってました、とか、電話でインタビューしました、という日にちと時間は、その時の電話の記録、オードリーが実際に何をしていたかというウォルダーズがメモしていた記録を調べると、オードリーはユニセフの活動で家にいなかったとか、病気で臥せっていて、電話出来る状態ではなかった、また実際に電話していた記録も無いというのが次々に暴かれてしまいました。

ということで、この本は嘘にまみれた、金儲けを企んだ作者の、いい加減な最低最悪な本ということが世間にバレてしまったんですよね。

実際、この本が嘘っぱちだということがバレると、本の内容がおかしな件がいっぱい出てきました。

オードリーが自分の本名を“エッダ”だといっていたかのような発言、ショーンの誕生日は7月なのに1月になっている。オードリーは拒食症、などなど…。

「ティファニーで朝食を」を久々に見たオードリー自身の反応も(オードリーはプレミア以降、自分の映画はほとんど見ない)、ロバート・ウォルダーズに言った言葉は、笑いながら“なかなかいいじゃない?”だったのに、このメイチックのデタラメ本では“これで良かったのか自信が無い。”と言った事になっている。

初公開時くらいにオードリーが自信がない的な発言をしたという話もありますが、このダメ本でメイチックがオードリーにインタビューした(←嘘)という晩年ではあり得ない!
ということは、メイチックは昔の雑誌とかに書いてあったことを持ってきて、さも最近インタビューしたように書いたという事が完全に露呈してますね!

というわけで、この本だけに載っていることは、ほぼ全てメイチックの妄想。
あとは他の伝記から寄せ集めただけという、トンデモ本!!!

アメリカのアマゾンでもこの本は当然のごとく叩かれまくっています。
たま~に事情を知らない勘違いな人がお勧めしてたりするんですが、そういうのは参考にしちゃダメですよね。

一度でもこの本を読んでしまった人は、オードリーの事を書く際に “この話は本当なのかな?”と思って、メイチックの本を確認する、他の伝記も確認するという二度手間以上の労力を割かれてしまう事になりました。

僕も、オードリーのことを書く時には、メイチックのに載ってなければOK、載ってれば他の全ての伝記を調べて、他のに載ってなければメイチックのデマとして扱う、ってことになって、本当にメイチックの呪縛から逃れられません。

今からオードリーの事を調べる人は、ダイアナ・メイチックの本は決して決して読んではいけませんよ!
あ~、読んでない人が羨ましい!!!

それに、あなたがメイチック以外のオードリーの伝記を読んでいて、それらに載ってない事がオードリーのこととして書かれている場合、メイチックの嘘を基にしたことが紛れ込んでいる可能性がありますので、要注意です。

ところが、この本の発売時のキャッチコピーのせいで、未だにこの本を参考にオードリーのことを書く記事や本が後を絶たず…。

バリー・パリスの伝記が発行された1998年以降に書かれた文章では、メイチックの本を参考資料に決して使ってはいけないことは当たり前なんですが、映画関係の仕事に就いている人が、それ以降もメイチック本を参考に書いていたりして、本当にビックリします。

中には、斜め読みで済ませてしまったのか、バリー・パリスの本を読んでいながらまだメイチックを使う人も…。

ネットでも事情を知らない人が未だにこのダイアナ・メイチックの本を薦めたりしてますが、決して決して買って読んではなりませんよ!!

ちなみにバリー・パリスが出るまでの97年までにメイチックを信用して書いた文章は、当時は世間的にオードリーが言ったという事になってしまったのでまあ仕方ないです。
でも98年以降にこのメイチック本を参考資料にして書いた本は、完全にアウト!です。
それらの執筆者はプロとして原稿料と印税をもらってオードリーのことを書いているのに、きちんと調べていない!ということになりますもんね。

以下に98年以降の発表でメイチックを基に書いてしまっているダメダメ本を列挙しておきます。
これらは“嘘が混じっている”ということで、オードリーに関して調べる際に、注意するか避ける事をお勧めします。

●吉村英夫氏「誰も書かなかったオードリー」(2001)
●清藤秀人氏「オードリー・ヘプバーン98の真実」(2007)
●伊上 冽氏「オードリーを愛した名監督たち」(2007)
●山下典子氏「スクリーン+プラス vol.18」(2009)

[追記]
●福田和也氏「世界大富豪列伝『蕩尽の快楽』第125回 オードリー・ヘプバーン」(『週刊現代』2015年5月30日号:しかもこれはメイチックに次いでヒドいメイエ=スタブレの伝記も参考にしています。)
[追記ここまで]

“スクリーン”の近代映画社の本が多いですね。
メイチックがデタラメと息子たちに訴えられた件は、清藤さんの本が出た際にスクリーン編集部に電話したのですが、その後の出版物でも続いていますね。
せっかくオードリーに優しい“スクリーン”なのに、中身が嘘なんて本当に残念です…。

なお、オードリーに関しての第一人者の清藤秀人さんにはきちんと伝わったのか、その後は決してメイチックの本は参考資料でお使いになっておられません。
でもきっと清藤さんもメイチックの伝記にはその後も苦しめられていると思いますよ。これって本当の事だったっけ?それともメイチックのデマだったっけ?みたいに。

ウィキペディアでも参考文献にメイチックが未だに載ってたりしますが、本当にやめて欲しいです。
ここを読んでいただいた方は、絶対に絶対に参考になんかしないでください!
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